「今の作風になるまで私は長い彫刻の歴史を丁寧にたどってきました。
古来、人は彫刻を作る事で何をしたかったのか、どういう工夫を重ねてきたのか考えてきました。
簡素な作りの小さな彫刻ですが、人にとって一番大事なもの「生きている事」ただその一点だけを表したいという思いで作っています。
彫刻は人にとって本質を表現できる媒体だと今でも思っています
(沢田英男)」
人によって「生きている事」の捉え方は千差万別ですが、
それぞれの世界の中に、生きていることの味わい、厚みがあります。
「生きている事」というとても重みのある人間のテーマを
とても削ぎ落とした形で表す、この究極さに沢田さんの彫刻の面白さがあるのだと思います。
色彩豊かな風景を描く廣川じゅんさん。
「波や風の音、植物や大地の匂い、温度や湿度感など、誰もに刻まれているだろう記憶」を表現しています。
具象で描き続けてきたこのテーマを抽象で掘り下げることをここ数年試みてきました。
今回は小さなキャンバスを直接具象を描くパレットとして使い、その後それ自体を抽象としてさらに仕上げることにより、同じテーマの具象と抽象を表現しています。
さあ、じゅんさんが導く記憶の旅に出かけましょう。
ワークショップ中のステキな映像をクリエーターの末吉理さんが作ってくれました!
◎第一部
https://vimeo.com/576692933/e18b0fafec
アトリエtentento鹿又広祐さんのWSは、こどもたち自身が自分で描ける最大限の丸を描き、さらに次々描いた丸に顔を作るというもの。
「あ〜っ」と声を出しながら丸を描いたり、もちろん伝えた通りなんかにならなくて、自由奔放な出来上がり。でもそれらは紛れなくその子らしさが滲み出ていました。
彫刻家西浦裕太さんは、クラシック曲のカルメンをみんなで聴いて、そこから想像した景色やシーンをそれぞれが描くというもの。
すぐ描いちゃう子や、なかなか進まない子もいるけれど、最終的には自分の中から導き出した風景が表れて、同じ曲を聴いてもみんな違って実にユニーク。
将来、カルメンを耳にしたとき、体験した自由さ、人と違っても全然オッケーということをふわっと思い出してくれたらいいなあ。
小さなアーティストプロジェクトに賛同してくださった
土器典美さんが快く場所を提供してくださり、現代アートのギャラリーDEE'S
HALLで。天井高く開放的でお庭まである空間で子どもたちものびのび!典美さんが見守る姿があつよさんみたい、笑
でも確かにワークショップ中も、あつよさんがいました。
小さなアーティスト展がとっても厚みを増していて、感謝と感激です。