永遠と青
テンペラで青を描いた
そして糸で縫う
永遠に近い青に
永遠とは遠い指先が触れて
見えないものが可視化される
それは尊い作業で
人が培ってきた技をなぞって
時を紡ぎ、ものをつくる
そしてどこまでも繋がっていく
パリに長く住み、ハイブランドのオートクチュール刺繍の職人として活躍する一方で、刺繍アーティストとしても表現をしてきた杉浦今日子さん。
今回はテンペラの技法に着目したところから制作が始まったそうだが、「時」を捉えているという。時を遡るような、または時が止まったような建築や場が残るフランスと、変化の激しい日本との往来により必然的にこのテーマに導かれたようにも思う。
15年のパリ暮らしにピリオドを打ち、昨年末に帰国して初めての展覧会となる。
「ヨーロッパの古い絵画技法『テンペラ』は顔料の色を忠実に発色する。経年による劣化、変色もない。西洋に残る中世の絵画が鮮やかな色合いを残すのはこの技法によるものだ。今回の作品はそのテンペラ絵具で色を付けた。どこまでの未来にこの青が残るのか。初めて「時」を意識した作品となった(杉浦今日子)」
デザイナーのミハイル・パンチレエフとモデリストの来嶋しおりのユニットvolga volga。ワッツで幾度も展覧会を重ねてきましたが、どこにも属さないセンスの魅力があります。
ブランド発足から25年。「より使いやすく、着心地良く。体の一部となる服を作り続ける、服作りのこだわりはずっと変わらない。」
そう話す2人は流行にとらわれず、伝統も新素材も含めてミハイルが厳選した生地でデザイン、来嶋さんがパターンに落とし込み仕上げていく。
ミハイル自身が施した墨染や、ジッパーの遊びなどエッジの効いたvolga volga。
独自のオリジナル感が着る人を魅了していることを、リピーターの多さが語っています。
優しい空間や植物、いきももの中を満たす水。
大きな循環のサークルの中にあるもの。
みずみずしいの「瑞」は良いことの前触れも表すことから、春、この季節に、きれいな水の持つ新鮮さや、生命の日々をつなぐ力強さを改めて感じていただける展になりますように。(福士 遥)
ドロップ缶を振るのが楽しみだった。海辺で拾った摩耗したガラスのカケラのようにも見える半透明のカラフル。出てくる色に空想の宝物を重ねた。
福士さんのガラス作品はあの感覚を蘇らせる。
ぼんやりとした中に浮かびあがる柔らかな時間と光。
今展は水にフォーカスした作品が並ぶという。